成年後見と障害福祉をめぐるリアルな話

こんにちは。
9月19日(土)、岩倉市生涯学習センターにて、第14回「あんしん未来の学び場」を開催しました。「あんしん未来の学び場」は、障がいのある子の家族・支援者・専門家が集まり、一緒に「あんしんな未来」を考え、学ぶための勉強会です。
始めてから約2年。
今回は、これまで学んできたことを一度つなげて整理するような第1部と、「親亡き後」を不動産という視点から考える第2部。
どちらも、これからの生活を考えるうえで、とても大切なお話でした。


第1部

[講師]
 山際昌司 氏
 (ドリナビ社会保険労務士事務所 社会保険労務士)

実は山際先生、この「あんしん未来の学び場」に、これまで2年間、皆勤賞で参加してくださっています。
そんな山際先生が今回作ってくださったのが、まさに力作のレジュメ。
これまでこの勉強会で学んできたことのまとめに加えて、さまざまな資料を調べ、
「誕生から65歳すぎまでのライフステージと公的支援制度」を一つの流れとして整理してくださいました。
子どもの頃に利用する制度から、大人になってからの障害福祉サービスや障害年金、そして高齢期まで。
制度はそれぞれ別々に存在していますが、本人の人生はずっとつながっています。
今、どんな支援が受けられるのか。
大人になったらどうなるのか。
親が高齢になったらどうするのか。
そして、本人自身が高齢になったときには、どのような支援があるのか。
目の前の制度だけではなく、人生全体を俯瞰して公的支援を知っておくことの大切さを、改めて感じる講座でした。


第2部

[講師]
 稲熊健一 氏
 (株式会社ファクトキー 代表取締役)

稲熊さんは日本福祉大学のご出身。
不動産のプロでありながら、福祉についても理解されている不動産屋さんです。
私自身、日頃から障害福祉の仕事をしていると、福祉の概念を持って話のできる不動産屋さんは、とても貴重な存在だなと思います。
今回は、障がいのある方が賃貸住宅を借りる際の課題や、大家さん・不動産会社側の事情、居住支援法人制度、そして親が所有する自宅や空き家を「住まい」として残すのか、「資産」として活用するのか。
不動産の現場から見た「親亡き後」について、さまざまなお話をしていただきました。
中でも、私が「これはそうだなぁ」と思ったのが、子どもに不動産を残すことについてのお話です。
不動産は、運用してこそお金を生む。
運用できなければ、税金をはじめ、管理にお金がかかるだけ。
「不動産は財産だから、子どもに残してあげたい」
親御さんがそう考える気持ちは、とてもよく分かります。
でも、その不動産を残された本人がどうするのか。
住むのか。貸すのか。売るのか。そして、誰が管理するのか。
そこまで考えずに「財産だから残しておこう」とすると、残された本人にとって、必ずしもプラスの財産になるとは限りません。
何を残してあげるかだけではなく、残したものを本人がどう使っていくのか。
「親亡き後」を考えるうえで、とても大切な視点だと思いました。


最後に

「親亡き後」は、一つの制度だけでは考えられない
第1部では、誕生から高齢期までの公的支援制度を人生の流れで考える。
第2部では、その人生を支える「住まい」と「財産」を、不動産の現実から考える。
まったく違う分野のようですが、実はつながっています。
障害福祉だけでも、年金だけでも、不動産だけでも、「親亡き後」の準備は完結しません。
だからこそ、この「あんしん未来の学び場」では、いろいろな分野の専門家と一緒に、少しずつ知識をつなげていきたいと思っています。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
そして、2年間ずっとこの学び場に参加してくださり、今回素晴らしい資料をまとめてくださった山際昌司先生。
福祉と不動産、両方の視点から「親亡き後」の現実をお話しいただいた稲熊健一さん。本当にありがとうございました。


講演会終了後に、“お茶を飲みながら親御さん同士で交流いただく時間“を設けました。

持ち寄ったお菓子を囲み、支援者・ご家族の垣根を超えて井戸端会議の様に気軽におしゃべりができる時間となりました。制度の話にとどまらず、「うちではこうしている」「学校との連携はどうしている?」と言った実際の生活に基づいた会話が自然と生まれ、主催者としてもとても嬉しい光景でした。

今回参加できなかった皆さまも、次回はぜひ交流の場に残っていただき、親御さん同士での情報交換やちょっとした疑問の解消にお役立てください。


家族・支援者・専門職が立場をこえて、気軽に話したり、情報交換したりできる時間です。
どうぞお気軽にご参加ください。


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ご興味のある方は、どなたでもお気軽にご参加ください。
皆さまとまたお会いできるのを楽しみにしております!